陣痛の痛さ
先日 先輩助産師さんにご紹介いただいてマタニティクラスのお仕事をしてきました。
スタジオアリスさんの「助産師の話+マタニティヨガ+マタニティフォト」という企画モノの中の”助産師の話”の部分を受け持たせてもらいました。
久しぶりに妊婦さんへのお話しだったので、とても楽しかったです。
でも、その中で「やっぱり難しいなぁ」と思う所が”陣痛”について”でした。
ある店舗さんで事前に「教えてもらいたい事や気になっている事」というアンケートを取って下さっていました。
質問内容によっては”話の中に盛り込んでいこう”と、極力アンケートを意識して話を進めていきましたが、どうしても難しかったのがコレ。
「陣痛(痛み)が怖いです」
・・・怖いよねぇ。
例えばこれがかかりつけの助産院や産婦人科の健診で診察の時に言われた言葉であれば、いくらでも話が出来るんです。
妊婦さんのキャラクターやお腹の状況、何の情報から怖いと思っているのか・・・??
時間をかけて掘り下げて・・・ゆっくり話をしていけるんです。
何より「自分の元でお産をする妊婦さん」なので
「大丈夫!!私たちがついている!!」と妊婦さんを励まして、
スタッフミーティングで「○○さんなるべく不安が無いようにフォローしよう」と情報共有が出来るかもしれない。
が、今回私は一期一会の助産師。
且つ 集団指導・・・。
果たして、わざわざアンケートの書き主さんを見つけ出して個別に滾々とお話をしていいのだろうか??
時間が無いなか、色々な迷いがありました(;^ω^)
陣痛・・・初産婦さんは未知ですよね、怖いですよね。
でも「痛くないから大丈夫よ~♪」っていうのは言えない・・・。
だって痛いもの(;O;)
だからといって「痛いのはしょうがないじゃない、覚悟よ覚悟!!」って言うのも違う・・・。
何かこう、もっと気の利いた寄り添うような・・・何か良いコメント無いかなぁ~・・・と、話をしながら考え、この質問の答えは最後の最後にお話しさせていただきました。
が、若干後者寄りの回答をしてしまった気がします。
その時に話したのはこんな感じ。
「陣痛の”痛み”は実は”痛み”じゃなくて、何十年と生きてきて”初めて体験する感覚”だそうです。赤ちゃんや子供は全てが初めての感覚(痛いとかくすぐったいとか、味覚も甘いとかすっぱいとか)です。無限にあった体験と感覚をどんどん身に付けて、今自分たちは大人になりました。”頭が重たい”とか”胃がキリキリする”など、かなり複雑に感覚を伝えられるようになりました。でも、陣痛は全く初めての体験で適する語彙が無いそうで、あえて一番近い感覚に例えるなら”痛い”という事だそうです。なので、人によっては”痛い”とは違う、”何か”に感じるかもしれません。自分がどう感じるか・・・を大切に、そして一回一回の陣痛が確実に赤ちゃんに会える大切な痛み、自分がつらい時は赤ちゃんも頑張ってくれている、そう思って挑んで頂ければと思います。」みたいな事を言いました。
我ながら採点30点(笑)
全然怖さを取り除けてない(;_;)
陣痛の怖さ・・・
妊娠中に取り除けるのかなぁ。
私は人のお産を見ていたので「自分も産める♪」と気軽にとらえていて、
いざ自分の時には「やばーい!!いたーい!!こわーい!!!!」とだいぶヘナチョコでした(泣)
人のお産を見たことが無い状態で初めての出産に挑む・・・
怖いですよね。
きっと怖いと思います。
解決が出来なくても「怖いよー!!」って常々発言することで
夫なり親なり友達なり医療者なり「いろんな励まし」を貰えるだろうから、
発言していくしかないですかねぇ。
そういう点では「ソフロロジー分娩」は怖さを取り除ける有効な手段なのかな??
今回のマタニティクラスのお仕事でお会いした妊婦さん達は、立地的に「おっぱい相談」を中西に依頼するのは遠方過ぎる方が多かったのが現状です。
でも、ブログを見てください♪と営業はさせて頂いたので、読んでくださっているかもしれない!!という期待を込めて・・・。
周りに「怖い!!」って、いっぱい言ってしまいましょう!!!
そしていろんな励ましをたくさんもらいましょう!!
赤ちゃんにゆだねれば素敵なお産がきっとできます!!
そして、この「こわい!」「つらい!!」を発信することは
産後にも、とっても大切です。
「自分だけがこんなに辛いんじゃないか」
「自分だけが弱いんじゃないか」
そう思って溜めこんでしまうのは、赤ちゃんのお世話がつらくなることがあります。
妊娠中から周りを頼り、産前産後遠慮なく私たち助産師を頼って下さいね!!